こんにちは。嬉しいことがあったので別ページにてまとめさせてください。
簿記の勉強、3級の頃と合わせると10月からコツコツやっていたのですが、本日ネット試験にて94点一発合格と相成りました! うれしい!!
理系進学であったとはいえ、完全に医療・福祉関係の「理科」の民で、「数学」はてんで駄目なド・初心者だったのですが、結果を残せて一安心です。
ただ、いつもの日記の方にも書いたのですが「一発で受かるとは思っていなかった」ため、喜び以上に驚きや信じられない気持ちの方が強く、点数を印刷してからもしばらくふわふわとした心地でしたね。
予想問題集も過去問も70点(合格点)を取れていない回の方が多く、50点や54点とかいうお粗末な点も叩き出したり、2周目に挑んでも70点を切ってしまう回さえあったりと……3級の頃より倍以上の時間をかけているにもかかわらず、3級の頃よりずっと得点率が悪く、こりゃ駄目だと半ば諦めかけていたんです。
苦手な問題は解き込んで慣れていきさえすれば対応できるのですが、出題される問題によってそもそも「完答にかかる時間」が違いすぎることがネックになっており、私の場合は特に時間を持っていかれる「製造業会計」と「連結精算表」が両方出てしまったら終わりだ、という気持ちでいました。どちらか1つでも出てしまえばそもそも完答が難しくなるため、他の問題が簡単になってくれていなければ合格点を取ることも大変になるでしょう。
以上の考えにより、始めから「3回くらい受けよう」という気構えでいました。私にとって大きな失点の原因となる、製造業会計および連結会計(特に連結精算表)が出てこない回で合格を狙おう、くらいに考えていたのですが……運よく1回目でその回を引いた上に、残りの工業簿記や仕訳問題も単純なものばかりで、見直しの時間を40分弱も取ることができました。
一応、メモ書きとして残しておきますと、私が受けたネット試験では以下の問題が出ました。もし試験を考えておられる方がいらっしゃいましたら、参考にしていただければと思います。
★第1問(16/20):仕訳問題
こんなところで落としてしまうという痛恨のミス……見直しはしっかりしたはずなのですが!
リース資産の除却処理、税込方式のクレジット売掛金、など捻った出題はなく、株式会社の吸収合併、掛けによる仕入の仕入割引、車両運搬具の除却処理、など、問題集の標準的なものばかり出ていたはずなのですが、一体何処で落としてしまったのでしょう。予想問題集のネット試験プログラムであれば、回答が出たあとに間違った箇所を確認できるのですが、流石に本番ではそうさせてくれなかったため、何処で落としてしまったのかが不明です。く、くやしい!
★第2問(20/20):株主資本等変動計算書
これが出てくれないかなあ、と思っていたものがピンポイントで出てくれて、試験開始2秒後にこれを見つけたときには思わず拳を握り締めましたね(時間配分を最初にしたかったため、試験開始後すぐに全ての問題をチェックするようにしていました)。
唯一ちょっと計算に不安があった「その他有価証券評価差額金」の項目もなかったため、これは絶対に満点を取れるはず、と確信して挑みました。検算も全て合ったため、特に不安もありませんでしたね。
★第3問(18/20):損益計算書
精算表が一番得意ではあったのですが、如何せんこれには時間を沢山取られてしまうため、満点を取れた試しがないものの比較的短時間で解き終えられるこちらが出たのも幸運だったように思います。
基本的なものがほとんどだったのですが、気になった項目が2つほどありましたね。
・当社は売上高を研修基準によって計上しており(中略)この売上高50000円が未計上であった。
これが未処理事項の一番上に来ていて、思わず「うわぁ」と口を動かしてしまいましたね。大きな溜め息も出ました。
どうするのが正しかったのでしょう。貸方の売上高にのみ50000円を加える形でいいのか、それとも借方にも何か加算すべきだったのか……。
ただ今回は、現金預金で受け取った、とも、代金は掛けとした、とも書かれていなかったことから、どちらに絞ることもできず「売上高50000円が未計上」を鵜呑みにしてこれだけを加算し受取額の計上はしなかったのですが、これ「売掛金にも50000円加える」のが正しいのであれば、その下の「貸倒引当金」の額が変動することになり……このあたりで2点落としてしまったと考えるのが妥当ですね。
・棚卸減耗損は販売費及び一般管理費に加え、商品評価損は売上原価の内訳科目として処理する。
売上原価を算出する「しっくりくりし」は3級からありましたが、それに棚卸減耗損と商品評価損が加わったパターンですね。しかも今回は棚卸減耗損と商品評価損の向かう先がそれぞれ違っており、これは見たことがないぞと若干身構えたのですが、損益計算書に、あからさまな「ここに棚卸減耗損を入れて!」という空欄が2つあったため、迷うことなく入れることができました。
他はすんなりと仕訳および計算ができ、最後まで埋められた、かと思ったのですが……税引前当期純利益に税効果30%を乗じても「当期の法人税等は××円と計上された」の××円にならなかったんですよね。ビミョー……に数字が違ったんです。なので「あ、これ満点は無理だな」というのはすぐに察しが付きました。
ただ、私は1 → 4 → 5 → 2 → 3の順番で大問を解いていったこともあり、此処で多少落としても大丈夫だろうと思えたことから、そこまで慌てることはありませんでしたね。
第4問(28/28):仕訳問題と、月次損益計算書
(1)の仕訳問題には「材料副費」「労務費の消費(仕掛品と製造間接費に振り分ける)」「製造間接費の予定配賦」が出ました。どれも捻った問題ではありませんでした。材料副費のみ、仕訳でくらいしか見る機会がないためちょっと身構えてしまうかもしれませんね。
(2)は総合原価計算の「先入先出法」で仕掛品と製品の原価計算を行い、それを月次損益計算書に落とし込むという問題でした。数字の情報量がかなり制限されていたのでかなり解きやすかったですね。基本的な問題だったように思います。
第5問(12/12):標準原価計算、3分法(能率差異は変動費で計算する)による製造間接費差異の算出
シュラッター・シュラッター図で瞬殺でした。数字の情報量がそれなりにあったものの、迷わずに済みましたね。材料費や労務費の差異も尋ねられるかと思ったのですが、製造間接費だけだったのでここにも時間は掛かりませんでした。
近年、特にリース会計や連結会計が加わり商業簿記が難化してからの日商簿記2級では「工業簿記の40点は確実に取る」を攻略法とするのがメジャーではありますが、私はここも予想問題集ではついぞ安定しなかったんですよね。勿論、工業簿記だけでも満点なんて取れた試しがなかったのですが、い、いやほんと、運に恵まれました……。
見直しの時間が40分も取れたため、全ての計算をもう1回試すことができました。仕訳で2つ、損益計算書で2つ、ミスを見つけることができたので、見直しの時間が取れなければあと12点くらい落としていたことでしょう。
また平日朝一番の受験、かつ30分前入りして予定を繰り上げて早めに試験を始められたということもあり、開始後30分くらいは私一人だけだったのも環境として幸運でした。流石に10時を過ぎると漢検や英検を受けに来たと思しき方々で賑やかになってはきましたが、簿記を受けていたのは私だけで、他に一生懸命電卓をパチパチしている人もいなかったため、耳当てをするまでもありませんでした。むしろ電卓不要で静かに試験を受けていた他の皆さんの騒音に、私がなってしまっていたような気がしますね……。
お腹があからさまに大きいこともあり(前日の健診で分かったことですが、もう臨月相当の大きさでしたからね)、ひざ掛けの支給や暖房の調整提案など、スタッフさんも細やかに気を遣ってくださり、万全の状態で試験に挑むことができました。本当に有難いことでした……。
でも本当に、問題の全体を見るまでは「そうおいそれと受かるはずが」という気持ちだったので、親切にしていただいたのに不合格が知れたら何だか申し訳ないなぁと心苦しくもありましたね。
夕方から夜の塾講師業務である夫も午前中、少し早めに起きて見送りをしてくれたのですが「こんな優しくしてくれたところでどうせきっと落ちるんやからうえっえっ予想問題集も70点取れてないやつが大半なんやからうえっえっ」などと弱音を吐きながらの出発だったんです。そんな夫やスタッフさんの真心を裏切らぬ形にできて、本当によかったなぁという気持ちです。
以下は10月から続けてきた勉強の所感です。参考までに!
ネットで「簿記 勉強時間」と入力して出て来る「目安勉強時間」ですが、あれ、間違いないと思います。私の場合はほとんとドンピシャでした。3級は100時間で3週間ほど、2級は250時間くらいで2か月半ほど(この時間は通信講座を利用した場合の話で、完全独学だともう少し増えます)やっぱりかかったんですよね。
ただ「時間」はともかくとして「勉強期間」は短ければ短いほどよいようにお思われました。お若い方ならともかく、20代半ばを過ぎてくると特にそう思います。10代の頃のような素晴らしき記憶力は残念ながら失われているため、覚えたそばからいろんなものがスルスルと抜けていくんですよね。そのため期間を長く掛ければ掛かるほど自分の首を締めていく感覚がありました。
11月初旬に総ざらいした工業簿記でしたが、その4割くらい、1月2日に復習したら頭から吹っ飛んでいたと気付かされたのが本当にショックで……あたまの衰えを感じましたね。
簿記に昔から憧れがあったかというと、そんなことは全くありませんでした。ただ妊娠期間中に何か形として残る「成果」といいますか、「これを頑張ったよ」と言えるものがひとつあればいいなと思ったので、何かしら資格を取ろうとはぼんやりと考えていましたね。
食生活アドバイザー、FP試験、MOS、漢検英検、宅建、行政書士など、9月末時点での候補は色々とあったのですが、全くの畑違いで今までひとつも勉強したことがなかったもの、しかも出産までの4か月強で取得が現実的にできそうなもの、と考えると、一番よさそうだったのが簿記だった……というだけの理由で、この3ヵ月と1週間くらいを畑違いな勉強に捧げてきました。
勿論、その間、訪問業務をしたりテレワークに勤しんだり、あつまれどうぶつの森やポケモンのゲームをしたりと、普通の「受験生」に比べれば随分とのんびりした日々ではありましたが、それでも、大学を出てから4年近く、学習習慣からは遠ざかっていたため、この勉強期間は懐かしさもありながら本当に新鮮で、楽しい日々でした。
ギリギリまでフルタイムで働く方も少なくない中、私は仕事に関しては初期からずーっと激減させてのんびり過ごさせてもらっていたゆるい人間だったので、せめて何か「あなたと一緒にこれを頑張ったんだよ!」と言えるものがあるといいなと思っていました。念願叶って誇れるものが2つも手に入ったこと、とても嬉しいです。
今後の在宅業務に活かしていく目途はまだ立っていないのですが、更新が必要な資格ではありませんから、持ち腐れにならないよう何かしら役立てていきたいですね。
また時間があれば、勉強方法や利用した通信講座、お世話になった予想問題集について話ができればと思っていますが、私自身の所感としてはここまで。
読んでくださりありがとうございました。やっぱり競争がないと勉強って本当に楽しいなあ。